[ EOS60D に Magic Lantern をインストール ]
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■ Magic Lantern とは?

 Magic Lantern とは、海外のカメラ愛好家達の手によって開発された、キヤノンEOS系の独自ファームウェアです。
 純正のファームウェアでは実現されていない、ピーキング(ピントの合った部分にマーカーを表示する)機能、
 RAW VIDEO と呼ばれる非圧縮の動画撮影を行う機能などが追加されます。
 主に、ライブビュー撮影/動画撮影の機能を強化するもので、ファインダー撮影ではあまりメリットがありません。
 Magic Lantern は純正のファームウェアを丸ごと書き換えるのでは無く、純正ファームウェアを残したまま
 「追加機能を実現する」ようです。
 このため、純正ファームウェアの機能はそのまま残り、使い続けることができます。
 その代わり、対応している純正ファームウェアのバージョンが決まっています。(後述)

 注意としては、愛好家達の手によって開発された独自のファームウェアなので、
 これをカメラに組み込むと改造と見なされ、メーカーのサポートは受けられ無くなる可能性があります。
 使い方を誤る、もしくはバグなどによって、最悪カメラを壊すリスクがあることも承知しておく必要があります。
 (高画質の RAW VIDEO を使用すると、内部温度がかなり上がるため、熱で回路を壊す可能性などもあるかもしれません。)

 あくまで自己責任で使用すべきものです。

 ※ Magic Lantern 本家のサイトはこちら。




■ Magic Lantern の特徴としくみ

・Magic Lantern 特徴

   ・ピントの合った部分(エッジがシャープな部分)にマーカーを表示するピーキング機能。
   ・露出オーバーの部分にマーカーを表示するゼブラ機能。
   ・非圧縮による高画質 RAW VIDEO 録画機能。
   ・圧縮録画での各種ビットレートコントロール。
   ・長時間インターバルタイマー機能。
   ・録音レベルの細かい設定。
   ・画像処理LSIの温度表示、バッテリー容量の%表示、時計、等の各種情報表示機能。
   ・その他、多数。

   数え切れない(使いこなせない?)ほどの機能が満載です。 詳細は、本家サイトを参照してください。

・Magic Lantern 起動の仕組みと手順

   筆者の推測も入っていますが、

   ・SDカードをブータブルディスクに設定する。
   ・EOSに組み込まれているOS(DryOSらしい)の機能を利用して、SDカード上の Magic Lantern を読み込み、実行する。
    (正確には、純正ファームウェアを残したまま、機能を「追加」する)

   という手順のようです。このため、SDカード上に常に Magic Lantern 本体が記録されている必要があります。
   たとえ Magic Lantern のインストールが完了しても、SDカード上の Magic Lantern 関連ファイルを消去してはいけません。
   (特に autoexec.bin が削除されていると、電源ON時にカメラがフリーズするとの注意書きがあります。)
   EOS60Dはカードスロットが一つしか無いため、必然的に、1枚のSDカードで Magic Lantern ファイルの記録用と
   画像ファイルの記録用とを兼用で使うことになります。

   なお、Magic Lantern 起動用のSDカードは、Magic Lantern 関連ファイルが入っているだけではなく、
   ブータブル(起動可能)ディスクに設定されている必要があります。
   Magic Lantern をインストールする時は、自動的にブータブルディスクに設定してくれますが(EOD60Dの場合)、
   予備のカードなどを作る場合は、パソコンから専用ソフトウェア(EOScard.exeなど)を使用して、
   SDカードをブータブルに設定しなければなりません。
   ※詳細は後述「設定ファイルのPCへの保存と、予備のSDカードの作成」を参照にしてください。

   Magic Lantern をインストールした後も、カメラ本体の純正ファームウェアは、ほぼそのまま残っています、
   Magic Lantern は純正のファームから置き換わるのでは無く、純正のファームをほぼ残したまま機能を追加する
   というしくみのようです。(詳細は本家サイトの解説を参照してください)

■ Magic Lantern の問題と欠点と注意

 ・愛好家によるフォームウェアなので、動作保証が無い。最悪カメラが壊れる可能性も無いとはいえず、全て自己責任となる。

 ・デフォルト設定で使用すると、バッテリーの消耗が純正ファームよりやや早い。
  液晶のバックライトを自動で消灯する機能などもあるので、これらを駆使すると減らすこともできる。

 ・追加機能により、画像処理エンジン(プロセッサ)に負荷が掛かるため、発熱が多い。
  液晶モニターをたたむと熱がこもるため、液晶モニターを開いて使用するのがお勧め。

 ・電源をOFFにしても、少しバッテリーを消耗するらしい。カメラを使わない場合は、バッテリーを抜いておくのがおすすめ。

 ・カードのカバーを開けるとき、または、バッテリーのカバーを開けるとき、1秒程度LEDが点灯するので、
  LEDが消灯するまで、カードやバッテリーを抜かないこと。
  「カバーを開けたら数秒待つ」という習慣を付けるのがお勧め。

 ・ボタン操作をゆっくり行う必要がある。
  録画の開始/終了時、カードのフォーマットの開始/終了時など、ファイルアクセスが発生し、しばらく処理が続くことがある。
  慌ててボタンを押すと処理の途中で操作してしまう場合があるため、ボタン操作はゆっくり行い、
  なにか処理が始まったら終了するまで待つこと。

 ・異常が発生したら、電源をOFFにするだけでなく、一度バッテリーを抜くこと。

■ EOS60Dと Magic Lantern

 Magic Lantern はEOS系カメラに対応していますが、画像処理エンジン(プロセッサ)の処理能力が機種ごとに違うため
 使える機能/性能も機種ごとに変わってきます。
 理想はやはり EOS 5D Mark III が一番処理能力が高いようですが、なにせ高価でファームの改造をするにも勇気がいります。
 ここでは、手持ちのEOS60Dにインストールする方法を紹介します。

 60Dの処理能力は「そこそこ」あるので、RAW VIDEO 動画撮影では「それなりの解像度」で使えるようです。
 ただし、RAW VIDEO でフルHD(1920X1080)撮影する処理能力はありません。
 ※Magic Lantern をインストールした後も、純正と同じ「圧縮形式」でのフルHD撮影機能はそのまま使えます。

 機種ごとの処理能力/対応機能の比較については、本家フォーラム内の一覧表を参照してください。

■ Magic Lantern のインストール手順

 以下、EOS60への Magic Lantern インストール手順の紹介です。(機種によって細かい手順が異なります。)
 これはあくまで筆者のやり方です。
 パソコン上に専用のフォルダー(ディレクトリ)を作り、必要なファイルをこのディレクトリ内に作ってから、
 まとめてSDカードにコピーする、という方法をとっています。

  1)EOS60Dの純正ファームウエアを、「Ver 1.1.1」にする

    現在 Magic Lantern が対応している純正ファームウエアは、「Ver 1.1.1」だけです。
    このため、あらかじめEOS60Dのファームウェアのバージョンに合わせておかないと、正常に作動しません。
    キヤノンのサイトを参考に、EOS60Dの純正ファームウエアを、「Ver 1.1.1」にしてください。

    ※この時点でやり方がわからない方には、Magic Lantern の使用はお勧めできません。

  2)Magic Lantern のバージョン

    Magic Lantern は安定版、開発途中版などいくつかのバージョンがあります。
    安定版が安心ではありますが、残念ながら少しバージョンが古く、RAW VIDEO 録画機能が使えません。
    このため、安定版をベースにして、最新版を上書きしてインストールすることで、RAW VIDEO 録画機能も組み込みんで
    います。 (個人的には、RAW VIDEO 録画機能が一番使いたい機能なので)

  3)ダウンロード

    以下は、しばらくパソコン上での作業になります。

    まず、以下のページから、安定版(Stable Release: v2.3)をダウンロードして解凍します。
    新しいフォルダーを作り(仮に ML_Stable とします)、解凍したファイルをそのままのイメージでコピーしておきます。
    Stable Release: v2.3

    次に、Nightly Builds (最新版)をダウンロードします。
    同じページの少し下、「Okay - I'm ready to test the latest nightly build, where do I begin?」の記述の下のボタン
    「Browse Nightly Builds」をクリックします。
    移動先のページの「Select your platform」にて、「60D.111」を選び、ダウンロードして解凍します。
    新しいフォルダーを作り(仮に ML_Nightly とします)、解凍したファイルをそのままのイメージでコピーしておきます。

  4)SDカードに書き込むファイルの準備

    必要なファイルを準備するため、新しいフォルダーを作ります。(仮に ML_SD とします)
    まず、先に用意した ML_Stable フォルダの中から、
      ・autoexec.bin
      ・ML(フォルダー丸ごと)
      ・60D-111.fir
    の3つを ML_SD フォルダにそのままのイメージでコピーします。(余計なフォルダなどは作らないように。)

    次に、ML_Nightly フォルダの中を全て ML_SD フォルダにそのままのイメージで「上書きコピー」します。
    一部重複するファイルもありますが、そのまま上書きコピーしてください。

    これで、SDカードに書き込むべきファイルが一式、ML_SD フォルダに用意されたはずです。
    ML_SD フォルダの中身が以下のようになっていればOK。(タイムスタンプは異なる場合があります)



左画面:ML_SD フォルダの内容、 右画面:さらに、ML_SD フォルダの中の "ML" フォルダの内容


  5)SDカードの選び方と準備

    Magic Lantern 用のSDカードを準備します。カード選択には少し注意があります。

    まず速度について。
    EOS60Dはカードスロットが一つしか無いため、必然的に Magic Lantern と画像データが一枚のカードで兼用となります。
    非圧縮の RAW VIDEO 録画機能を使うには、ある程度カードが高速である必要があります。
    EOS60DのSDカードの転送速度は 22MB/s程度なので、最低でもこれより高速のSDカードを使用しないと
    性能が出せません。さらに、SDカードのカタログ上の数値は「最大値」の場合が多いので、
    実際の書き込み速度で22MB/sを実現するには、もっと高速のカードが必要です。
    筆者の少ない経験では、2倍の40MB/s以上のSDカードがお勧めします。

    また容量については、Magic Lantern の制限として、最初は32GB以下のカードが必要です。
    32GBを超えるカードも使用できるようですが、そのためには、一度32GB以下のカードにインストールした上で
    パソコンでSDカードをブータブルに設定してファイルをコピーするなどの手順が必要です。
    (詳細は、先の作業で作った ML_Stable フォルダに入っている INSTALL.pdf を参考にしてください。)

  6)SDカードの「完全フォーマット」とファイルのコピー

    用意したSDカードを、パソコンで(カードライターなどを使用して)フォーマットします。
    EOS60でフォーマットすると、ブータブル領域などの初期化ができないので、必ずパソコンでフォーマットしてください。

    フォーマットが完了したら先の ML_SD フォルダ内のファイルを丸ごと(そのままのイメージで)SDカードにコピーします。
    これで、Magic Lantern のインストール用SDカードができあがります。

    ※厳密には、SDカードを「ブータブル」に設定する必要がありますが、EOD60Dの場合は、
     Magic Lantern をインストールする時に自動で設定してくれます。

  7)Magic Lantern のインストール

    EOS60Dのバッテリーを満充電にしておきます。(これ重要!)

    作成した Magic Lantern 用SDカードをEOS60Dに差し込み、撮影モードダイヤルをM(マニュアル)にしてから
    電源をONにします。

    メニューから「ファームウェア Ver1.1.1.1」を選び、アップデートを実行します。
    ※繰り返しになりますが、EOS60Dの純正ファームウェアが Ver1.1.1.1 でないと正常に動きません。

    インストールに成功すると以下のような表示が出るはずです。



    一度電源をOFFにし、2〜3秒待って、再度電源をONにします。

    撮影モードダイヤルを「録画」(MOVIE)にします。

    メニューボタンを押して純正メニュー画面を表示させ、「動画撮影モード」を「マニュアル露出」に設定します。
    ※動画撮影モードにて、Magic Lantern の画面で操作する場合は、マニュアル露出設定が必要なようです。
     純正モードで動画撮影するには、自動露出も使えます。

    再度メニューボタンを押してメニュー表示を終了します。

    では、Magic Lantern のライブビュー画面を見てみましょう。
    まず撮影モードダイヤルをM(マニュアル)などのスチール撮影モードにします。

    「ライブビューボタン」を押し、ライブビューモードにします。

    「INFO」ボタンを数回押していくと、画面右上に温度表示などがある見慣れない画面になります。(下の写真)
    これが Magic Lantern の表示画面です。
    純正の画面表示も使えるので、「INFO」ボタンを押して純正の画面と切り替えができます。
    ※Magic Lantern の画面は表示に1秒程度かかるので、「INFO」ボタンはゆっくり押してください。


ライブビューでのMagic Lantern 追加機能表示画面



■ 重要な注意!!

   ・カード/バッテリー取り出し時の注意

    カードのカバーを開けるとき、または、バッテリーのカバーを開けるとき、1秒程度LEDが点灯します。
    (たとえ電源をOFFにしていても、です)
    LEDが消灯するまで、カードを抜いたりバッテリーを抜いたりしてはいけません。
    「カバーを開けたら数秒待つ」(Magic Lantern の説明では5秒)という習慣を付けることをお勧めします。

   ・カードのフォーマットのやり方

    Magic Lantern インストール後、「カードの初期化」メニューには、オプション「KEEP ML」「REMOVE ML」が追加されます。

    ※注意!
       操作はゆっくりと行ってください。初期化メニューの表示の時/初期終了時にいくつか処理を行うようです。
       処理を行っている間、処理中のファイル名などがバタバタと表示されます。
       完全に処理が終了して画面表示が安定するまで、じっと待ちましょう。

    「KEEP ML」を指定してフォーマットすると Magic Lantern 本体は削除されず、継続して使用できます。
    画像データだけをまとめて消去したい場合は、これを使います。

    「REMOVE ML」を指定してフォーマットすると Magic Lantern がアンインストール(削除)されます。
    以後、電源を入れ直しても Magic Lantern は起動しません。(純正機能のみ、となる)
    ただし、ファームウェアの改造部分は少し残っているようです。(筆者の推測)
    もしファームウェアを完全に純正に戻したい場合は、この方法で Magic Lantern をアンインストールした後、
    さらに純正ファームウェアに再アップデートするのが確実です。

■ Magic Lantern のメニュー表示と基本操作

 Magic Lantern のメニュー表示は、通常撮影時に「ゴミ箱ボタン」を押すことで表示されます。再度押せば表示OFF。

 ※通常撮影時に「メニューボタン」を押せば、従来通り純正のメニューが表示されます。
  Magic Lantern メニューと純正メニューは共存しています。

 デフォルトは左画像のようにリスト形式で表示され、表示中に「メニュー」ボタンを押すと右のような一覧表示と交互に変わります。
 一覧表示はほぼ全機能がまとめて表示されるので便利なのですが、一部の機能は表示されません。
 詳細な機能を設定するには、左画像のリスト形式で操作する必要があります。




 基本操作は、

  ・ジョイスティックダイヤルボタンを上下左右に動かすことで、メニューを選択
  ・「SET」ボタンを押すことで各項目のON/OFFを切り替え
  ・各項目にサブメニューがある場合は、「Q」ボタンを押すことでサブメニュー表示のON/OFF

 という感じです。

■ お勧めの設定

 以下、お勧めの設定です。(といってたいしてありませんが)

 ・フォーカスピーク(ピーキング)機能




  エッジのシャープな場所にドットを表示する機能で、ピントがあった場所を確認しやすくなります。




  設定するには、まず、上の画面のように Magic Lantern メニューを表示させ、一番上の「Global Draw」をONにします。
  「Global Draw」は、液晶画面に様々な情報を上書きする機能全体を有効にする設定で、
  これをONにしないと、様々なグラフィック表示が行われません。
  「Focus Peak」や「Zebras」表示もグラフィックによる液晶画面の上書き表示なので、先に「Global Draw」をONにしておきます。
  ※最新版では、デフォルトでONになっているようです。

  続いて「Focus Peak」をONにします。これで、ライブビュー撮影時、ピントの合った(であろう)場所にドットが表示されます。
  慣れてくれば、小さな内蔵液晶でもピントの位置が把握しやすくなります。
  ライブビューモードでのスチール撮影の他、動画撮影時にも有効です。

  サブメニューの設定で、ドットの色を変更することもできます。


 ・コンフィグの自動保存



  Magic Lantern のメニュー設定を、自動で保存する設定です。
  ※最新版では、デフォルトでONになっているようです。

  上の左画像から「Config files」を選び、「Q」ボタンを雄と、右画像のようなサブメニューが開きます。
  ここで「SET」ボタンを押して「Config Autosave」をONにすると、カメラの電源をOFFにした時に
  自動的に設定値をSDカードに保存してくれます。
  自動保存を使用しない場合は、自分で手動保存を行う必要があります。(その下の「Saved config now」を実行)

■ 設定ファイルのPCへの保存と、予備のSDカードの作成

  SDカードが一枚だと心細いので、予備のカードを作っておきます。
  Magic Lantern 起動用のSDカードには、以下の2つの条件が必要です。

   ・Magic Lantern 関連ファイルが記録されていること。
   ・SDカードが、「ブータブル」に設定されていること。

  Magic Lantern を最初にインストールする際には、ブータブル設定は自動でやってくれるのですが
  (EOS60Dの場合。CFカード等を使用する他の機種では手動設定が必要。)
  予備のSDカードを作る場合は、手動でブータブルの設定を行う必要があります。

  SDカードを Magic Lantern 用ブータブルディスクするには、EOScard.exe 等の専用ソフトを使います。
  以下、パソコン操作による EOScard.exe の使い方です。

  ・ファイルの保存/コピー

   1.Magic Lantern のメニュー操作での設定値を保存するため、パソコン上で新しいフォルダーを作る。
   2.カメラに入っていたSDカードの内容を、1.のフォルダーに丸ごとコピーする。
   3.新しいSDカードを用意してフォーマットし、2.の内容をこれに丸ごとコピーする。

  ・EOScard.exe の操作

   4.ブラウザで本家サイトのページhttp://www.magiclantern.fm/install.htmlを開く。
   5.ページの中央よりやや下、以下の文書の「EOScard」をクリックし、EOScard.exe をダウンロードする。


   6.パソコンに 3.のカードが入っていることを確認し、EOScard を起動する。(インストールは不要)

     注意:SDカードをパソコンに取り付けずに EOScard を起動すると、カードが認識できません。
         また、SDカードに Magic Lantern 関連ファイルが入っている必要があります。


   7.マジックランタンのアイコン(のようなもの)をクリックすると、「EOS_DEVELOP」「BOOTDISK」などの項目が
     自動で設定される。


   8.「SAVE」ボタンを押すとSDカードがブータブルに設定され、「Write succesfil」と表示されれば終了。


  これで予備のSDカード(ブータブル)ができました。

■ 動画撮影の設定 その1:従来の圧縮方式で記録時間を延ばす

 Magic Lantern では、動画撮影の機能が充実しており、日々発展しています。
 まずは、純正と同じ「圧縮方式」での便利機能として、CBR変更による「記録時間を延長する」方法を説明します。

 EOS60Dの仕様として、動画撮影の連続時間は 1920×1080(30p/25p/24p)で約12分となります。
 これは、SDカードに記録される個々のファイルサイズが最大4GBまでと決まっており、
 1920×1080では約330MB/分、4GBなら12分が限界となるからです。
 しかし Magic Lantern ではCBR(ビットレート)を変えられるので、CBRを下げてファイルサイズを減らすことで
 最大30分程度まで伸ばすことができます。
 ただし、CBRを下げると画質は落ちるので、記録時間と画質はトレードオフになります。

 CBRを変更するには、

   ・撮影モードダイヤルを「動画撮影モード」にします。動画モードにしないと、動画関連メニューの設定はできません。
   ・ゴミ箱ボタンを押し、Magic Lantern メニューを表示させます。
   ・「MOVIE」の項目を表示させ(下の左画像)、「BitRate(CBR)」を選択し、「Q」ボタンを押し、
    サブメニュー(右画像)を表示させます。
   ・「CBR Facter」を選び、値を0.4にします。




 これで、ほぼ30分の連続動画撮影ができます。画質は落ちるので、最適なCBRの値は試行錯誤してください。

 なお、「オートパワーオフ」が短い時間で設定されていると、録画の途中で電源がOFFになってしまいます。
 長時間録画を行う場合は、「オートパワーオフ」の時間を「30分」もしくは「切る」にすることをお勧めします。
 ※オートパワーオフの時間設定は、純正のメニュー画面で行います。Magic Lantern を入れた後も純正メニューは使えます。




■ 動画撮影の設定 その2:RAW VIDEO 録画機能を使う

・RAW VIDEO の概要

 RAW VIDEO とは、非圧縮で動画撮影を行う機能の一種です。
 具体的には、RAWモードの「スチール撮影」を連続してコマ撮りし、後で動画編集ソフトで一本の動画にまとめます。
 手間は掛かりますが、非圧縮で高画質の撮影ができるため、一部の業務用機材や動画編集ソフトでサポートされているようです。
 EOS60Dには標準でこの機能はありませんが、最新版の Magic Lantern を組み込むことで RAW VIDEO 録画機能が
 実現できます。 ただし残念ながら、処理能力の問題で、フルサイズHD(1920×1080)の記録はできません。

 より正確な話をすると、Magic Lantern でサポートしている RAW VIDEO は、

  1.単にRAW画像を連続撮影しただけの、いわゆる RAW VIDEO 方式。
  2.RAW画像をひとつの動画ファイル(?)にまとめた MLV 方式。

 の2通りがあります。 2.の方式が最近の主流なので、以降は MLV 方式を中心に説明していきます。

・画像サイズと録画時間

 RAW VIDEO で記録できる画像サイズ/録画時間は、カメラ本体のプロセッサーの処理能力/バッファメモリの記録速度/
 メモリカードの記録速度、などに依存します。
 画像サイズが大きくなるほど、また、フレームレートが大きくなるほど、SDカードへの書き込み速度が大きくなりますが、
 EOS60Dには約22MB/Sという制限があるため、基本的にはこれを超える高解像度の録画はできません。
 (EOS 5D Mark III などで採用されているCFカードは、SDカードよりかなり高速なようです。)
 しかしカメラ本体には、SDカードより高速なバッファメモリが内蔵されているため、
 「録画開始直後」の数秒に限っては、SDカードの書き込み速度を超える画像サイズの記録ができます。
 筆者が試したEOS60の実力は、以下の通りです。

  ・フレーム数 60(59.94)FPS:
     画像サイズ 704x284 連続撮影可能
     画像サイズ 738x308 約45秒 限定
     画像サイズ 960x386 約10秒 限定

  ・フレーム数 30(29.97)FPS:
     画像サイズ 768x432 連続撮影可能
     画像サイズ 1152x648 約10秒 限定
     画像サイズ 1280x720 約6秒 限定

 残念ながら、本家フォーラム内の一覧表の記載より 画像サイズが小さいようです。 機会があれば、より高速なSDカードで
 試してみるつもりです。

 ※2014.04.27 追記:
    高速のメモリカードに変えたら、本家の一覧表と同じく、30FPS にて 864x486 で連続録画ができました。
     ・旧カード: SanDisk Extreame SDHC UHS-I 16GB、R/W共に最大30MB/s タイプ
     ・新カード: SanDisk Extreame SDHC UHS-I 32GB、R/W共に最大45MB/s タイプ
    60Dの22MB/S制限を考えると、どちらのカードもでも同じかと思いましたが、カードの仕様はあくまで「最大」なので、
    実力の転送速度では差があるのかもしれません。およそ22MB/sの2倍あった方が良いようです。

 ※SDカードへの書き込みが間に合わなくなると、自動的に録画は停止します。

 実際の録画では「連続撮影」が可能な画像サイズ/フレームレートで録画するのが現実的ですが、
 あえて高解像度で数十秒の録画を繰り返し、編集でうまくつないで美しい映像にした動画が YOUTUBE などに投稿されています。
 この辺はユーザーのテクニック次第ですね。

・Magic Lantern での MLV 方式設定方法

  以下、RAW VIDEO ではなく MLV という呼び方で説明します。

  1.MLV 関連モジュールを「有効」にする

    MLV の機能は「モジュール」という概念で組み込まれます。Magic Lantern のオプション機能のようなものです。
    ゴミ箱ボタンを押して Magic Lantern のメニューを表示し、「Modules」のページを表示させます。
    下図のように、「mlv_play」「mlv_rec」「mlv_snd」の3つをそれぞれ「ON」にします。

    ※ 「file_man」は、MLVとは関係なく、ファイルを個別に指定して消去するファイルマネージャー機能です。
      個々のファイルを指定して消去するのに便利なので、筆者はONにしています。

    必要なモジュールをONにしたら、カメラ本体の電源をOFFにし、2〜3秒待って、再度ONにします。
    カメラを再起動しないと、モジュールは読み込まれません。



  2.フレームレートの設定

    フレームレートは、純正のメニュー画面で設定します。

    ・Magic Lantern のメニューが表示されている場合は、ゴミ箱ボタンを押して Magic Lantern のメニューを消し、
     通常の撮影の状態にしてください。
    ・撮影モードダイヤルを「動画撮影モード」にします。
    ・メニューボタンを押して純正メニュー画面を表示させ、動画メニューを表示させます。
    ・下図のように、必要なフレームレートを設定します。
     30FPSなら [1920x1080,30FPS]、60FPSなら [1280x720,30FPS] など。
     ここでは画像サイズは関係ありません。画像サイズは別途 Magic Lantern のメニューで設定します。




  3.MLV モードをON/画像サイズを設定

    まず、MLV モードをONにします。

    ・Magic Lantern のメニューから、「Movie」のページを表示させます。(下の図、左)
    ・「Raw video (MLV)」を選び、「SET」ボタンを押すと、MLVモードがONになります。(下の図、右)
     (画面サイズは、とりあえずデフォルト(1728x972)に設定されます)

    以後、録画は MLV モードになります。純正の「圧縮モード」で録画する場合は、この設定をOFFにしてください。




    次に、必要な画面サイズを設定します。

    ・再度「Raw video (MLV)」を選んだ状態で「Q」ボタンを押し、サブメニューを出します。(下の図、左)
    ・「Resolution」を選び「SET」ボタンを押すと画面サイズの選択メニューが表示されるので(下の図、右)
     必要な画面サイズを選択し、「SET」ボタンを押して設定します。




  4.録音の設定

    続いて、録音モードの設定です。 まず、MLV モードでの録音を有効にします。

    ・Magic Lantern のメニューから「Audio」のページを表示させます。
    ・一番下の「MLV Sound」を選び、ONにします。




    その他、録音レベル(ゲイン)の設定もしておきます。この設定はケースバイケースなのですが、
    筆者は、「アナログゲイン:10dB」「デジタルゲイン:AGC」(オートゲインコントロール)に設定しています。

    ・同じく Magic Lantern のメニューから「Audio」のページを表示させます。
    ・「Analog Gain」を選び、10dBに設定します。(下の図、左)
    ・「Digital Gain」を選び、「Q」ボタンでサブメニューを開き、AGCを「ON」にします。(下の図、右)




■ 撮影と動画ファイル編集

・MLV モードでの撮影

 撮影は、純正の動画撮影と同じです。撮影モードダイヤルを「動画撮影モード」にし、録画ボタンを押します。
 純正と異なるのは、先に「MLV モードをON」にしたことです。(OFFにすれば、従来の圧縮モードでの録画になります)

 注意点は、録画開始/終了時に時間が掛かることです。

 録画開始時は、バッファメモリの容量を増やす目的でメモリデータをバックアップしてから撮影を始めるため、
 録画ボタンを押してから実際の撮影開始まで、長いと10秒程度掛かる場合があります。

 録画終了時は、バッファメモリに残ったデータをSDカードに書き出すのと、バックアップしたデータを復帰させる処理に
 時間が掛かります。
 特に、高解像度で撮影し、かつ書き込み速度が間に合わず録画が強制終了した場合は、復帰に数分掛かる場合もあります。

 ■ 重要 ■
 処理中は、液晶モニターの映像が固まって動きません。 録画が終了したら、録画開始前の画面にもどるまで、なおかつ、
 リアルタイムで映像が映るようになるまで、ボタン類に触らず辛抱強く待ちましょう。


・MLV モードでの再生

 先の「mlv_play」モジュールを入れておけば、録画後、再生ボタンを押すと MLV ファイルの再生ができます。
 ただし、画像処理エンジンの処理能力が足りないため、実際の映像よりもスロー再生となります。
 また再生を途中で止めるには、「Q」ボタンを押し、表示された「EXIT」を選んでSETボタンを押せば良い・・・
 らしいのですが・・・ 画面がフリーズ(?)することがあります。(原因は不明)
 もし画面がフリーズしたら、MENUボタンを数回押してみてください。


・PCで、動画に変換する(概要)

 録画したファイルを一般的な動画ファイルに変換するには、PC上での作業となります。
 ここでは、Adobe Premiere (Elements 10)での手順を説明します。

 手順の概要は、
  1.フリーソフト MLVBrowseSharp.exe にて、MVLファイルを静止画ファイル(駒ファイル)に変換。
  2.Adobe Premiere (Elements 10)にて、音声ファイルと静止画(連番指定)で読み込む。
  3.動画と音声のずれを手動で調整する。
  4.動画ファイルとして書き出す。

 手順はさほど難しくありませんが、現状では「音声と動画の時間がずれる」という問題があり、
 動画編集ソフトのタイムストレッチ機能などを利用して、手動で動画の時間ずれを音声に合わせるなどの
 作業が必要になります。


・PCで、動画に変換する(詳細)

 以下、手順です。

 1.録画した MVL ファイルをPCに取り込む。
 2.フリーソフト MLVBrowseSharp.exe をここのフォーラムの 「here」からDLし、PC上で解凍する。(インストールは不要)
 3.MLVBrowseSharp.exe を起動する。
   操作画面の左側にファイルツリーが表示されるため、1.で保存した MLV ファイルをクリックすると、
   右側にそのアイコン画像(?)が表示される。
 4.アイコン画像上でマウスの右ボタンをクリックし、表示されたメニューから「Export...DNG+WAV」を選び、
   保存先のフォルダーを指定してセーブする。
   すると、音声(WAV)ファイルと、連番の画像ファイル(.DNG)が生成される。
 5.MLVBrowseSharp.exe は終了。 Adobe Premiere を起動する。
 6.Adobe Premiere にてプロジェクト生成後、「取り込み」−>「ファイルとフォルダー」を実行、
   ファイル一覧から音声(WAV)ファイルを読み込む。
 7.同じく「取り込み」−>「ファイルとフォルダー」を実行、ファイル一覧下側にある「連番つき静止画」オプションをONにしてから
   ファイル一覧から最初の番号の静止画を指定して読み込む。(連番指定により、一本の動画として取り込まれる)
 8.タイムライン上に音声ファイルと動画ファイルを配置し、長さやタイミングを揃える。
 9.好みの動画フォーマットで書き出す。

 現状、60Dは処理能力不足のため Raw video でのHDサイズ録画ができないのが残念なのですが、
 サイト用の映像として、サイズはHDより小さくても高画質にしたい、などの用途には使えるかもしれません。




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